『ぼくはかつて光の戦士だった』
2013年8月24日
夏のとても暑い日射しに照らされた渋谷駅に僕は居た。
この日は『ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア』の発売日だったのだ。
僕はオンラインゲームの経験が無かった。
それもMMOなんて敷居が高くて敬遠しがちだったのだが、プロモーションビデオに心を奪われた。
遊びたい
素直にそう感じた。
僕はオープンβテストに参加した。
初めてMMOの世界に飛び込んだ感動は今でも鮮明に覚えている。
そして何よりも、渋谷ヒカリエで記念すべき発売記念イベントの抽選に当たってしまったのだ。
『FF14』のコレクターズエディションのパッケージに、吉田プロデューサーのサインを貰い、ルガ姉さんこと"山口 慧さん"と記念撮影したり、祖堅さんが女性コスプレイヤーに囲まれて鼻の下を伸ばしているのをニヤニヤ傍観してみたりと、有意義で忘れられない思い出になった。
そんな僕は盾役である"戦士"だった。
しかし、当時のエンドコンテンツは非常に評判の悪いもので僕にはとても挑戦する勇気がなかったものだ。
気がつけば攻撃役の"モンク"となり、当時では全く人がおらず集める事さえ困難なPvP(プレイヤー対プレイヤー)装備を真っ先に揃えていた。
全サーバー内でも数える程しか所有している人がいない装備を手に入れた僕の気分は文字通り『最高』の気分だった。
更に"フロントライン(大人数のPvP)"が実装されると、専用装備の揃えやすさからプレイヤーが増えて、より対戦に夢中になった。
おかげでサーバー内でのランキングで"1位"を手に入れる事もあった。
しかし、所属している"カンパニー(クラン。チームのようなもの)"とのエンドコンテンツの付き合いとゲームのコンテンツ不足、当時自分は鬱病気味だった事もあって、キッパリと『FF14』そのものをプレイしなくなってしまった…。
今、『FF14』はとても面白いのだろう…。
カンパニーの仲間達はどうしているだろうか…。
いつか、もう一度『光の戦士』になれたらないいな、と僕は考えている。